男性の結婚指輪にまつわる体験談 その3

これは、当時20代後半であった男性の私が、結婚指輪を購入するまでのエピソードを綴ったものです。

1.婚約指輪の費用を新婚旅行に

お互い社会人で同棲生活をすでに3年ほどしていたため、指輪にしてもその他の結婚費用にしてもお財布はすでに同じでした。そのため、どこに重きをおくかという話し合いを彼女と重ねた結果、婚約指輪はなしにして、それで新婚旅行に行こうということになりました。そのかわり結婚指輪は彼女の分は少し色を付ける〈豪華にする〉ということで決まりました。彼女は石に対して一つのこだわりがあったのでそれを尊重してあげたかったのです。

2.結婚指輪の選定

結婚指輪を決めるにあたって、結婚式場をすでに抑えていたので、その期日までに結婚指輪を作る必要がありました。しかしながら、3か月ほどあったので時間的にはそんなに焦ったりはしていませんでした。

時間が許す範囲で指輪を手当たり次第見て回りました。世界的に有名なブランドから、聞いたことがないようなマイナーなお店までえり好みせずにとにかく見て回りました。今思い出してもあのときの勢いはすごかったと思います。
お互い指輪に対しての知識がなかったので、ひたすら見て決めるしかないと思っていたんだと思いますが、あまりにも見すぎてどれが良いんだかわからなくなってきたときにはカフェでお茶をして意見をまとめるようにして一呼吸置くようにしていました。
結果的には指輪〈石〉が私たちを引き寄せたような素敵な縁が待っていました。

3.一目ぼれ

たまたま通りかかったシルバーリング専門店で、年配のいかにも目利きができそうな男性の店員に、他のお店でブルーダイヤを内側に埋め込めると聞いてブルーダイヤを見せてもらったが、どうしてもピンとくるものがなかったという話を彼女がしたところ、言葉少なに2階の部屋に通され、奥から大事そうにケースに入った加工前の石を出してくれました。
話によれば、その日に届いたばかりのものとのことでした。
ブルーダイヤは彼女の指輪にだけ内側に埋め込むと決めていたので、私はほぼ静観するだけになっていましたが、店員さんが出してくれたブルーダイヤを彼女は
食い入るように見つめていました。
以前からパワーストーンを趣味で集めている彼女だったのですが、
仲良くなったショップの人から「石は生きているから、触ってみて自分にいちばんしっくりくるものを選ぶといい。しっくりくるものはなぜか触れると温かみが出る。その石が自分と相性がぴったりのものだよ」ということを言われたそうで、
その選び方をしたいという要望をお店側に伝えたところ快諾してくれ、彼女はそこに出された石を一つづつ手に取り、一つの石に決めたのでした。
後で聞いた話によれば、決めた一つだけが明らかに温かみが違ったそうです。
気のせい、と言われればそれまでなのかもしれないし、根拠もなにもないのですが
要は使う本人が納得できればいいんだと私は感じました。

そうして、石先にありきで、デザインを選ぶことになったのです。
シルバー専門店ということでシルバーの素材的にも間違いはないと思いました。
あとは、形、デザインです。
シンプルな物で飽きがこないものがいいよね、と他を見て回りながら話したので、いくつかある中で自分の指にしっくりくるものがいくつかはめてみるうちに、ほどなくして決まりました。

4.最終確認

内側に掘る結婚記念日の日付やお互いの名前の最終確認をしたのち、
納期の目安、金額の説明がありました。
納期は1か月後でした。
印象に残ったフレーズは金額でも納期でもなく「保証は一生涯ですので」という店員さんの一言でした。一生涯という言葉に、重みを感じながらも結婚への覚悟みたいなものが本当の意味で持てたのはこの時かもしれません。今でも店員さんに感謝しています。

5.指輪の受取り

待ちに待った1か月がやっと来ました。
仕事の都合で私が受取りに行くことになり、閉店間際に駆け込みセーフで間に合いました。すると購入の時にブルーダイヤを見せてくれた店員さんが
早上がりだったのにもかかわらず直接渡したかったのでということで自分を待っていてくれました。
「中身の確認をお願いします」、と言われて箱から出して中身を確認、自分の分と彼女の分をくまなく見て「大丈夫です」と返事をしながら、
本当に結婚するんだなあという実感がひしひしと湧いてきて、
指輪を受取りに来たのが自分だけで良かったと思いました。
恥ずかしながら感動して泣いてしまいそうだったからです。
男性の自分でもこれだけ感慨深い気持ちになるんだから、女性はもっとだろうなと思いました。
大切な一生の伴侶に選んだ相手だからこそ、納得のいく指輪を選ぶことがお互いに対する誠意なんだと思います。

こうして私たちは無事結婚式で結婚指輪を取り交わしました。
愛は目に見えませんが、2人の愛の証がこの指輪なのかなと私なりの解釈ではそう考えています。

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